足立健

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オフパコ乞食の少年

「ボキュウにオフパコを恵んでくれまへんか?」

オフパコ乞食の少年は、今日も街で大声を上げていました。

だけど、誰もが通りすぎ行くばかり。少年の悲痛な叫びに、誰も耳を傾けません。しんしんと積もる大雪とすっかり暗くなった空に少年はもうくじけそうでした。

「あのぉ!このイケメン・イケヴォ・あと、頭とか性格とかもいいボキュウの遺伝子をおまんちょうに注入しませんかー?」

「バカじゃないの?」「キモ」「見ちゃいけません!」

少年はそれでも諦めませんでした。すると一人の中年男性が近づいてきます。上品な口髭を蓄え、英国紳士風のハットにモノクル、燕尾服を身につけています。

「キミィがこのアテクシとオフパコしたいものかね?」

「はっ………はい!」

この際より好みは出来ません。少年は彼とのオフパコを選択しました。街は異常に気にすることもなく少しずつ速度を落として、静寂の銀世界が二人の周りに広まるばかりでした。二人は少しずつ舌を絡ませ合います。オフパコ乞食の少年はだれかを受け入れることの尊さを生まれてはじめて実感しました。



『その日、すなわちゴグがイスラエルの地に攻め入る日に、わが怒りは現れる。

わたしはみなぎる雨と、ひょうと、火と、硫黄とを、彼とその軍隊および彼と共におる多くの民の上に降らせる。

主なる神は言われる、見よ、これは来る、必ず成就する。これはわたしが言った日である。』

次の日、六本木の街角で、ある痩せ細った少年の惨殺死体が発見され、世間を賑わせました。不思議なのは、殺されたはずの彼の口元がなぜか綻んでいたことでした。