足立健

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セクハラやパワハラって本当に減ったの?【メモ】

統計を見れば「答え」があるが別にそんな話をしたいわけではない。相談件数で言えば右肩上がりで増えているらしい。なぜ増えているのかといえば、社会が悪くなったからではなくて「セクハラ」「パワハラ」が悪事として認識されるようになったからだ。セクハラやパワハラに厳しくなった社会の裏返しであり、社会は少しずつ浄化されていると言えるだろう。

筆者が思うのは、セクハラやパワハラに厳しい社会になったという事自体への疑いだ。社会の上層が働く職場でそういう扱いが減ったから不可視化されているというだけで、貧困層や移民が働く職場ではむしろ強化されているのではないだろうか?

テレビでは人を傷つける笑いは無くなった。ジャニーズや吉本興業ですら否定される時代だ。では本当に芸能界全体で見たとき「浄化」は進んでいるのかと言われると、そんな訳はないだろう。YouTubeではレペゼン地球や私人逮捕系、半グレラッパーが無軌道なことをやりまくっている。特にラッパーに関しては、バックに反社会勢力がいることを半ば公言している集団もいるのにも関わらず平気な顔で活動を続け「リアル」だとして支持を集めている。どう考えても「テレビ」という公の場がハイソで綺麗になっただけで公共電波さえ通さなければ昭和と変わらない光景が広まっている。

一般労働者の労働環境を見ても疑念は尽きない。都市部ホワイトカラーは電通事件やコロナ禍以降だいぶ綺麗になったようだが、介護従事者や技能実習生たちは相変わらず劣悪な環境で働かされている。実のところ、運営のために大人数が必要がないブルシットジョブでセクハラ、パワハラドリブンな労働環境が必要なくなっただけで、少し目線を変えれば昔と同じかそれより酷くなったところもあるだろう。

確かに「中流以上」の「日本人」にとって社会は清潔になっており、パワハラやセクハラは過去のものになっているかもしれない。しかしそれは月給1万円のベトナム人留学生や老人の糞を処理する若者の犠牲によって成り立っている。今は昔に比べて優しい社会で、これからもっと優しい社会になるね!みたいな言説は欺瞞であると同時にかなり搾取的に見える。