足立健

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自分の小説データをChatGPTに食わせて短編集を生成させてみた

最近ChatGPTがはやっています。ChatGPTの魅力は人間並みの言語処理能力を持つことで、であるからこそ私たちはとうとう生まれてしまった「言葉を持つ他者」の誕生におびえているわけです。今やChatGPTは今時点においてほとんどの一般人よりまともな小説を書けるともいいます。また、文章とは複製コストが情報媒体の中でも最も小さいものです。要は、ChatGPTが書いた文章も、自分が書いた文章も、太宰が書いた文章も、その違いを証明することは原理的に無理ということです。もっと言えば交換可能であると言えますし、本質的には同じだとすら言えます(だからこそ著作権が存在するのです)。少なくとも、数年以内に本当に見た目の上での違いは判別できなくなるでしょう。ChatGPT6くらいの生成器が太宰の文体で石原慎太郎太陽の季節をリライトしてくれるような奇跡も当たり前になるかもしれません。映画の登場以来転げ落ちるように地位を失った文筆業界は、権威論証と人気商売でその命脈を保っています。おそらく現在アーティスト面できている連中の中では、文筆家の失職が最も早いでしょう。

そこで筆者は、自分の文章をBing搭載のChatGPTに食わせて短編を書かせてみました。お前のデータを食わせて何になるんだという批判は受け付けません。私は、現下の状況において集合的無意識における『永遠~Eternal』になることで文筆家としての哲学的寿命を長引かせようとしているわけです。一応ChatGPT生成の小説には引用をつけています(そもそもこいつに著作人格権ってあるの?)。一言二言私のコメントも挟んでいます。それでは行ってみましょう!

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私もEternalとなります

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一言で言うとこれである(火の鳥未来編より)

短編①

タイトル:捨てられたもの

私はリサイクルセンターで働いている。毎日、人々が捨てたものを破壊機にかけて、粉々にしている。家具や家電、おもちゃや本、時にはペットの遺体や人形まで。捨てることの悦楽を感じる人が多いのだろう。私はそんな人たちを憎んでいる。彼らは大切なものをどうして捨てられるのだろう。私は捨てられたものに対して、同情と愛情を抱いている。だから、破壊機にかける前に、できるだけ救い出そうとしている。私の部屋は、そんな救出品でいっぱいだ。
私は今日もリサイクルセンターに向かった。朝の仕事は、昨日集められた粗大ゴミを破壊機に入れることだ。私はトラックから降ろされたゴミの山を見て、目を凝らした。何か救えるものはないだろうか。私はゴミの中に入って、探し始めた。すると、私は一冊の本を見つけた。表紙には「愛と生きる意味」というタイトルが書かれていた。私は本を手に取って、ページをめくった。中には、色々な人の愛の話が綴られていた。私は本を胸に抱いて、涙がこぼれた。こんな素敵な本を、どうして捨てられるのだろう。私は本をカバンにしまって、破壊機に近づいた。私は破壊機のスイッチを押した。ゴミが砕かれる音が聞こえた。私はその音に耳を塞いだ。
私は仕事が終わった後、部屋に帰った。部屋には、私が救い出したものが所狭しと並んでいた。私は本をカバンから出して、本棚にしまおうとした。すると、本棚から一枚の写真が落ちた。私は写真を拾って、見た。写真には、私と元彼が笑っていた。私は写真を握りしめて、思い出した。元彼は私のことを捨てた。私は彼のことを愛していたのに。私は写真を破って、ゴミ箱に捨てた。私は本を本棚にしまって、ベッドに横になった。私は目を閉じて、眠ろうとした。すると、私は気づいた。私は捨てることの悦楽を感じていた。私は自分を憎んだ。
指示文:『捨てることの悦楽/愛と生きる意味』を参考にして
10000字以内の短編小説を書いてください(以下同様)

かなりよくできています。起承転結しっかりしていて、私の文章にありがちな変に大仰で自罰的な空気感もきちんと表現されています。あとこれ、何度か途中まで生成してもやっぱ無理!ってなって突然生成データが消えることがあったんですけど、どういうプロセスなんでしょうかね。処理落ちか、西海岸仕込みのファインチューニングと矛盾を起こす展開をしそうになって止められたのか、どっちなんでしょう。

短編②

タイトル:捨てられたもの

私はリサイクルセンターで働いている。毎日、人々が捨てたものを破壊機にかけて、粉々にしている。家具や家電やおもちゃや本や衣服や食器や写真や手紙や……。人生の断片が次々と消えていく。それを見るのが好きだ。捨てることの悦楽を感じるのだ。

私は捨てられたものに興味がある。それらは一度は誰かに愛されたものだったのだから。それがなぜ捨てられたのか、どんな物語があったのか、想像するのが楽しい。時には、捨てられたものの中に、私にとって価値のあるものがあることもある。そのときは、こっそり持ち帰って、自分の部屋に飾る。

私の部屋は、捨てられたものでいっぱいだ。本棚には、古い本や雑誌がぎっしり詰まっている。机の上には、壊れた時計やカメラやラジオが並んでいる。ベッドの横には、ぬいぐるみや人形や玩具が積み上げられている。壁には、色あせたポスターや絵画や写真が貼られている。私は、それらのものに囲まれて眠る。

私は、捨てられたものを愛している。それらは私にとって大切なものだから。それらは私に優しく話しかけてくれる。それらは私に笑顔を見せてくれる。それらは私に寄り添ってくれる。私は、それらのものと幸せだ。

私は、捨てられたものになりたい。それなら、私も誰かに愛されるかもしれないから。私は、誰にも愛されない。私は、誰にも必要とされない。私は、誰にも見られない。私は、孤独だ。

私は、捨てられたものになった。私は、自分の部屋に火をつけた。私は、捨てられたものと一緒に燃えた。私は、灰になった。私は、消えた。私は、幸せだった。
指示文:『手紙(中途で放棄したメモ)/愛と生きる意味』(以下略)

多分URL指定の処理に失敗して最新記事から引用したのでしょう。正確に指定するプロンプトとかあるんですかね。文章としてはまあ悪くないです。ただエッセイの域を超えていない感じで、平凡さは否めないかも。

短編③

タイトル:敬虔な痛みだけを抱いて

私は神に仕える者だ。私は神の声を聞く者だ。私は神の意志を実行する者だ。私は神の恵みを受ける者だ。私は神の子だ。

私は神の教えに従って生きてきた。私は神の掟に背かないようにした。私は神の敵に対して戦った。私は神の仲間と共に祈った。私は神の愛を信じた。

私は神のために犠牲になった。私は神のために身を捧げた。私は神のために苦しみに耐えた。私は神のために死を覚悟した。私は神のために生きた。

私は神の前に立った。私は神の姿を見た。私は神の言葉を聞いた。私は神の手を握った。私は神の微笑みを感じた。

私は神に裏切られた。私は神に嘲笑われた。私は神に拒絶された。私は神に殴られた。私は神に捨てられた。

私は神に憎しみを抱いた。私は神に反逆を起こした。私は神に復讐を誓った。私は神に戦いを挑んだ。私は神に死を与えた。

私は神に敬虔な痛みだけを抱いて、この世を去った。

指示文:『敬虔な痛みだけを抱いて/愛と生きる意味』(以下略)

おそらく「敬虔さ(faithful)」というワードに反応したのでしょうか?これ何度かつくらせたんですけど(他は先述の感じでデータが飛んだ)、いずれにおいても神に対する向き合い方を基調とした小説を生成していました。

短編④

タイトル:敬虔な痛みだけを抱いて

彼は神の子だった。彼は神の声を聞くことができた。彼は神の力を持っていた。彼は神の使命を果たすために生まれた。彼は神の愛を知っていた。

彼は神の教えに従って育てられた。彼は神の掟を守るように教えられた。彼は神の敵を倒すように訓練された。彼は神の仲間と共に旅をした。彼は神の恵みを感謝した。

彼は神のために戦った。彼は神のために傷ついた。彼は神のために苦しんだ。彼は神のために泣いた。彼は神のために笑った。

彼は神の前に立った。彼は神の姿を見た。彼は神の言葉を聞いた。彼は神の手を握った。彼は神の涙を見た。

彼は神に許された。彼は神に褒められた。彼は神に抱きしめられた。彼は神にキスされた。彼は神に愛された。

彼は神に敬虔な痛みだけを抱いて、この世を去った。
指示文:『敬虔な痛みだけを抱いて/愛と生きる意味』(以下略)

これ二つ載せてますけど、本当はデータが飛んだ一番最初に作らせたのがいちばんよかったんですよね。たしか神父の男と勇者の子供がBL的に愛し合い、神に命を捧げるまでを描いた美しい恋物語が展開されていて、普通に感動する出来となっていました。

短編⑤

コロニアルハウスの秘密

私はコロニアルハウスが好きだ。その古びた木造の建物は、日本の風景にはなじまないけれど、それだけに魅力的に見える。コロニアルハウスは、かつて外国人が住んでいたという歴史がある。その中には、謎めいた物語や伝説もあるという。

私は、そんなコロニアルハウスの一つを見つけた。それは、山の中腹にひっそりと佇む、白い壁と赤い屋根の家だった。私は、その家に住む老夫婦と知り合った。彼らは、その家の管理人として、長年そこに住んでいると言った。その家の所有者は、海外にいるという。

老夫婦は、私にその家の中を案内してくれた。その家は、広くて豪華だった。暖炉やシャンデリア、絨毯や絵画など、西洋の趣があふれていた。私は、その家の歴史に興味を持った。老夫婦は、その家は昭和初期に建てられたと言った。その家には、いろいろな人が住んでいたという。その中には、外交官や実業家、作家や画家など、有名な人もいたという。

私は、その家にはどんな物語があるのだろうと想像した。老夫婦は、その家には秘密があると言った。その秘密とは、その家の地下室にあるという。私は、その地下室に行ってみたいと言った。老夫婦は、それはできないと言った。その地下室は、鍵がかかっていて、誰も入れないと言った。その鍵は、所有者が持っていると言った。

私は、その鍵を手に入れたいと思った。その鍵があれば、その家の秘密を知ることができると思った。私は、その所有者に連絡を取ろうと思った。老夫婦は、その所有者の名前や住所を教えてくれた。私は、その所有者に手紙を書いた。その手紙には、私がその家に興味を持っていること、その家の地下室の鍵を貸してほしいこと、その家の秘密を知りたいことなどを書いた。

私は、その手紙に返事が来るのを待った。しかし、返事は来なかった。私は、その手紙が届いていないのかもしれないと思った。私は、その所有者に電話をかけようと思った。老夫婦は、その所有者の
指示文:『お前には才能が…/愛と生きる意味』(以下略)

これも多分食っちゃったデータが最新記事になってますね。コロニアルハウスという題名がまた面白い。私のIDは@omoide_colonialなのですが(noteのIDです)、おそらくそこからとった可能性が高いように感じます。途中で生成が終わってしまったのですが、多分このまま行くと、オモイデコロニアルということで、真の秘密は捨てられた「思い出」が地下倉庫にうずたかく積まれていることだったとか、そういう結末になるのではないでしょうか?

全体的な感想

AIの調子にもよりますが、10秒~1分程度でこのレベルの短編を粗製濫造できる(しかも極めて粗い指示文で)となると今後かなりの脅威になるでしょう。すくなくとも一部のトップ層を除く木っ端ライターは全員失職の危機にあります。ただ「現時点では」弱点がないわけでもなさそうですね。ちょっと引用からは省略したのですが、ChatGPTは短編を作るに当たってインターネットの『短編小説を作るには?ポイント解説!』的な記事から作り方を学んでいたみたいですね。まああまり良質な情報を食わされているわけではないっぽく、むこう2,3年の間はこれがボトルネックになるでしょう。また、文章は囲碁将棋チェスのような完全情報ゲームとは違い、定量的なデータ判断が難しいという側面もあるため、人間の仕事が必要とされる領域も残るかもしれません。それでもこの発展速度で行けば私たちの未来に命脈はなく、そもそも最も人間に有利な未来を迎えたとしても生き残りは1%にも満たないでしょう。いずれにしても私たちの書く文章には意味がなく、それよりもTikTokで踊っていた方がずいぶんとマシであることは間違いありません。

結論:はてなブログをやめ、TikTokを撮りましょう

終わり(以下引用)

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引用した文章

捨てることの悦楽 - 愛と生きる意味 (hateblo.jp)

お前には才能が……(2022-10-5) - 愛と生きる意味 (hateblo.jp)

手紙(中途で放棄したメモ)(2022-4-3) - 愛と生きる意味 (hateblo.jp)

敬虔な痛みだけを抱いて(2022-4-27) - 愛と生きる意味 (hateblo.jp)